※この記事はnoteからの移植です。
さっそくですが、皆さん『交渉』してますか?
この交渉というワード、日本で過ごしていて、ほとんど聞くことのないワードではないでしょうか。
まるで交渉というワードに対して良くないイメージが付いているような印象さえ受けます。
最初に結論として、僕は交渉というのは決して相手と敵対するようなものではなく仲間として、お互いに最高の着地点を見つけることだと考えています。
同僚にちょっとした仕事をお願いするのだって交渉です。交渉のコツを知った上で「今していることは交渉なんだ」と認識したり「ここは交渉すべきポイントだ」と気づくことで、お金のメリットだけでなく、人間関係も改善させることができます。
僕は交渉を日常に取り入れ、給与交渉で年収100万円アップも実現しました。これに関しては続きの記事で解説します。
そんな交渉について、今日は実体験を中心に解説していきます。主に日常の中で支出を下げるための交渉を取り扱っていきます。
目次
交渉における3つのキーポイント
シンプルに「交渉における3つのキーポイント」を守っていただくだけで、過去に交渉で失敗して交渉を避けがちになってしまった人や、交渉に踏み出せていない人も交渉に成功する可能性をグッと上げることができます。
- 相場を知る
- 必ずWin-Win
- BATNA
1. 相場を知る
バリ島の旅行、観光初日にて
夫婦でインドネシアのバリ島へ旅行に行った時のことです。
観光初日、バリの観光地を歩いていたらバリ人の男性から日本語で声をかけられました。
この話の中で1点だけ僕がこのバリ人の男性から騙されているポイントがあります。ぜひ考えながら読んでみて下さい。
なんでも日本の大学に通っていたとのことで日本語はペラペラ。現在はバリ島で仲間と一緒に小さな会社を経営しているそう。
まだ観光初日だったこともあり、現地でおすすめの食品などを教えてくれるとのことで付いていきました。
スーパーでいろいろと紹介してもらった後、彼が「ガムランボールはもう買った?」と言ってきました。
ガムランボールというのはバリの伝統工芸品でもあるお守りで、定番のお土産です。
「まだ買ってないよ」と答えると、おすすめのお店を案内してくれるということで、またまた付いていきました。
そして案内されたお店でガムランボールを2つ購入。日本円で1つ5000円くらいでした。
その後レストランでディナーを予約していたのでもう行くことを伝えると「バイクでレストランまで送るよ」と。これには「タクシーで行くから大丈夫」と断りました。
すると「オッケー。タクシーはブルーバードがちゃんとメーターで料金出してくれるからおすすめだよ。あのロゴのタクシーね」と教えてくれました。
親切にしてくれた彼に対して「ありがとうー」と言ってその場を去りました。
答え合わせ
『相場を知る』という見出しを付けていたので、簡単だったでしょうか(笑)
翌日、今度は事前に予約していた現地ガイド&ドライバーと一緒に観光に出かけました。
ガイドが僕らがネックレスとして付けていたガムランボールを見て「もう買ったんだ!いくらだった?」と聞かれました。
「1つ5000円くらいでしたよ」と答えると「あーそれは高いね」との回答が。
そう、相場よりも圧倒的に高い金額で買わされていたんです。買ったサイズのガムランボールは、1つ1500円くらいが相場。
交渉におけるキーポイントの1つ目は相場を知るです。
相場を知るのは自分を守るため
冒頭で、僕は交渉とは「仲間として、お互いに最高の着地点を見つけること」だと言いました。しかしながら、相手がこちらを騙そうとしているケースにおいては話が変わってきます。
今回、騙されてしまったのは僕が「ガムランボールは1500円くらいが相場」という情報を知らなかったことが原因です。
もし知っていれば「5000円は相場より高いから他の店で買うね」と言うこともできたし、せっかく紹介してくれた相手に不快な思いをさせたくないなら「まだ観光初日だから、もうちょっと検討してから買うね」と言うこともできました。
相場を知るのは、自分にとって有利な交渉をするためというより、不利な取引から自分を守るためのポイントです。
No-dealという選択肢
今回のケースは、ちょっとネットで検索をかけてみると同じ店に案内された話が出てくるので、相場を知らない観光客を狙ったものであることは振り返ってみれば明らかです。
相手の無知を逆手にとって有利な条件を飲ませようとするのは、交渉ではありません。
このようなケースに「お互いにとっての最高の着地点」は存在しないので取引しない(No-deal)が最適解です。
このお店はそもそも相場を知らない相手をターゲットにしているので「5000円は相場より高いから1つ1500円で売って」というような交渉をするのは成功する可能性が無いとは言いませんが、成立しないと考えた方が良いでしょう。
5000円という金額が妥当なのかと尋ねなかったのはこちらの落ち度なので、彼らのことを詐欺師とまで言うつもりはありません。ガムランボールには偽物もあったりするのですが、一応本物です。しかしながら、このご時世で観光客が来なくなった今、彼らはどうしているのでしょうか…。
2. 必ずWin-Win
話は戻って現地ガイドから「まだお土産にガムランボール買う?買うなら安く買える卸売のお店があるから、案内するよ」という提案があったので、案内してもらいました。
そこでは僕らが5000円で購入したガムランボールが約1200円で購入できることにショックを受けつつ(泣)それよりも小さめの1つ約800円のものを5つ購入することにしました。
そこで現地ガイドから耳打ち「5つ買うなら、たぶん1つ無料にしてくれるよ」ということでインドネシア語でその旨を交渉してもらいました。
そしてガイドの言った通り成功。こんなにあっさり交渉って通ってしまうものなんだと拍子抜けしました。
この「たくさん買うから安く(おまけ)して」というパターンは、お店側にとってもセールスの基本であり、広く使われていますね。
これが交渉のキーポイント2つ目必ずWin-Winです。
相手にも自分にも利益を
交渉は、自分のわがままを押し通す行為ではありません。そのような交渉とも言えない行為を見かけたことがあるからこそ、交渉を避けてしまう日本人が多いのかもしれません。
改めて書く必要もないとは思いますが、Win-Winとは「相手にも自分にも利益があること」です。名著『7つの習慣』で詳しく解説されています。
「たくさん買うから安く(おまけ)して」は、お客にとっては安く買うことができるし、お店にとってはたくさん買ってもらえるのでWin-Winです。
それに対して、1つしか購入しないのに値下げ交渉をするのは買い手にメリットはあってもお店にメリットはありませんから『Win-Lose』です。Win-Loseではただのわがままになってしまいます。
謙虚な日本人はLose-Winを受け入れている
ガムランボールを相場より高く買ってしまった僕は『Lose-Win』です。相手だけが得をしている状態ですね。
そして日本人には、Lose-Winを知らず知らずのうちに受け入れている人が大勢います。僕がガムランボールの金額について妥当なのか尋ねなかったのと同じく、商品やサービスの価格が妥当なのか考えずに購入してしまう人が多いと思います。
知っていてもなお「相手のためだから…」と受け入れている人さえいます。
仲間として、お互いに最高の着地点を見つけること
結果がWin-Winになるように交渉を行うことが、まさしく「仲間として、お互いに最高の着地点を見つけること」です。
交渉をすることによってWin-Winな着地点を見つけることができれば、お互いに気持ちよく取引することができます。そんな取引ができたら、また次も同じ人と取引したいと思うことができますよね。
僕がまたガムランボールを買うことがあるとしても、1つ5000円のお店に行くことは2度とありません。
それに対して、安く購入することができて交渉にも応じてくれた卸売のお店は、他の人におすすめしたいとさえ思います。
このようにWin-Winであることを心がけている人は、同じ人と何度も取引ができたり、紹介によって新しいお客に出会うこともできます(現地ガイドが案内したのもそういうことですね)
僕が交渉とは「仲間として〜…」と何度も書いているのは、そういう理由です。
Win-Loseはその時だけ自分は得するかもしれませんが、Lose側に回ったことを知った人はもう取引してくれないかもしれません。
Lose-Winも「相手のためだから…」と思って我慢したことが心に残って、相手を避けてしまう。結果的に、相手のためにならないかもしれません。
これは「本当はやりたくない仕事だけど、上司の指示で仕方なくやっている」ということまで、幅広く当てはまります。
自分のためにも、相手のためにも交渉は『必ずWin-Win』です。もしWin-Winに着地できないのなら取引しない(No-deal)を選ぶべきです。
お金を追加で払うことによるWin-Winも
話はバリ島に戻りますが、バリではタクシーも面白いポイントの1つです。
最初の話でバリ人の男性が「ブルーバードというタクシーがメーターで料金を出してくれるからおすすめ」と教えてくれた事を書きました。これは本当で、ガイドブックなどにも載っていることが多い情報です。
詐欺師の話は99%が真実で、1%の嘘を混ぜて人を騙すといいますが、まさしくそんな感じですね(汗)
ディナーの後、レストランにタクシーを呼んでもらうようお願いしたら来ていたのがブルーバードのタクシーでした。
ホテルまで送ってもらうようお願いしたところ、観光地の多い海辺ではなく山奥のホテルに泊まっていたのであまりの距離にびっくりされてしまいました。
僕はインドネシア語を話せませんが、タクシー運転手などバリで観光業に関わっている人は簡単な英語でコミュニケーションが取れます
それでも送ってくれるということで無事にホテルまで送り届けてもらいました。申し訳ないことをしてしまったな…と思っていたところ運転手から「もとの場所まで戻らないといけないので、メータ料金に帰りの費用を加えても大丈夫でしょうか?」と交渉がありました。
これには僕もホッとして、費用を加えてもらった上でチップも渡しました。
相手が交渉を持ちかけなければ、あるいは僕が断固拒否していたらWin-Loseの着地だったわけですが、相手が交渉をしてくれたことによって僕にとっても長距離を移動できた上で申し訳なさも払拭できるWin-Winの取引ができたわけです。
ガムランボールの相場は知りませんでしたが、タクシーの相場はガイドブックで確認済でした。また、後述しますがブルーバードタクシーには「活動してはいけないエリア」というものがあり、ホテルの地域はそれに該当していたので、もとの場所まで戻らないといけないというのも本当です(活動禁止エリアまで送り届けるのはOK)
3. BATNA
ブルーバードタクシーは日本と同じようにメーターで料金を出してくれる良心的な会社ですし、他にはGrabなどの配車アプリを使うことで相場よりも高いタクシー料金を払うことを防ぐことができます。
しかしながら、バリでは地域のタクシー(ローカルタクシー)を守るための強権が認められています。すなわちブルーバードや配車アプリのタクシーが活動できないエリアがあります。
その活動禁止エリア内でタクシーに乗りたかったので「TAXI」の板を持って立っている男性に声を掛けました。
ローカルタクシーにはメーターがありません。行き先を伝えると、相手から金額の提示があります。電卓をパチパチと叩いて提示された金額を見て「あ、これは高いな」とすぐ分かったので、交渉を開始しました。
到着してから金額提示…というケースもありましたが、コレは取り返しが付かなくなるかもしれないので避けた方が良いパターンですね。
ガムランボールの件を経験した後ですから、交渉する心構えはできていました。
こちらもiPhoneの電卓アプリを起動。ポチポチと金額を入力して「これで」と提示。すると相手は「そんな金額じゃ無理だよ」とのこと。
次に僕が取った行動は「それなら、別のタクシーを探しますね」と言い残して立ち去るです。
すると相手は急いでこちらを呼び止め、電卓を叩き直して「じゃあ、これでどう?」と、こちらの提示した金額に少しプラスした金額を提示してきました。この金額で僕も合意。交渉成立です。
これが交渉におけるキーポイント最後の1つBATNAです。
交渉が成立しなかった場合の最も望ましい代替案
BATNA(バトナ)は「Best alternative to negotiated agreement」の略で、簡単に言うと「交渉が成立しなかった場合の最も望ましい代替案」という意味になります。
このケースで僕にとってのBATNAは「別のタクシーに乗る」でした。
これは非常に強力なBATNAです。どれだけ強力なBATNAを持っているかによって、交渉が成功するかどうかはほぼ決まってしまいます。
タクシー運転手からすると、金額を下げても利用してもらう方が利益になります。せっかく目の前に現れたお客を、逃してしまったらもったいないのです。
BATNAはお互い認識していることが重要
当たり前ですが、BATNAはその存在をお互いが認識していないと効果を発揮しません。
タクシー運転手はずっとその場所にいるわけですから、周りに他のタクシー運転手がいることを知っています。
それに対して、利用者側はそのことを知らないかもしれません。知らないとすれば、タクシーが使えないと困る利用者にタクシー運転手は自由に金額を提示できます。
だからこそ、こちらもBATNAの存在を知っていることをはっきり示すために「別のタクシーを探す」ことを伝えた上で、実際に立ち去る動作もしました。これによって本気度が伝わります。
BATNAにはWin-Winを作り出すパワーがある
さて、ここまでバリ旅行の話をしてきたので「海外の話だよね?日本に住んでて交渉する機会なんてある?」と思われてしまうかもしれません。そろそろ日本での交渉について話をしていきましょう。
先ほど、1つしか購入しないのに値下げ交渉をするのは買い手にメリットはあってもお店にメリットがないから『Win-Lose』だと書きました。
しかし実際のところ、これはBATNAの内容によってWin-Winにもなります。
電化製品の交渉
これはフィクションですが『プレイステーション5(通常版)』を買いに行くとしましょう。
家電屋に行ったら、希望小売価格の49,980円で1つだけ売っていたとします。このとき、オンラインショップでは全て売り切れ、周辺のお店でも売り切れていたとします。
この状況で「48000円に値下げしてくれたら買う」と値下げ交渉をしたら、Win-Loseを作り出そうとするわがままな行為になってしまいますよね。わざわざ値下げ交渉に応じなくても、いずれ他の人が買うでしょう。
もし、プレイステーション5をなんとしてでも安く買いたいと考えているなら、BATNAは以下のようなものが考えられます。
- 他のお店に入荷するのを待ち、同様に価格交渉する
- オンラインショップの入荷を待つ(ポイントが付くことで家電屋で購入するよりもお得になるなど)
いずれも待ち時間というマイナス要素があり、弱いBATNAです。遠方まで探しに行くのも、交通費がかかるためBATNAとして成立しません。
このように、強力なBATNAが一切存在しない交渉では、まず成功することはありませんし、成功したとしてもWin-Loseな取引になる。つまり相手に無理をさせることになってしまいます。
「Amazonで買う」という強力なBATNA
これに対してお店の在庫にも十分な余裕があり、かつ周辺のお店やオンラインショップでも購入できる場合はどうでしょうか?
かつAmazonがセールを実施していて、48,000円で購入できるとしたら「Amazonで購入する」というのが強力なBATNAになります。
お店からすると、僕がタクシーに乗ったケースと同じく目の前のお客を逃すのはもったいないです。
- 「周辺機器もセットで購入いただければ、割引できます」
- 「値下げはできませんが、当店のポイント通常1000ポイントのところ、期間限定ポイントを2000ポイントお付けします」
このように、相手もWin-Winな着地点を求めて提案してくれるようになります。強力なBATNAを持つことは、Win-Winを生み出します。
交渉の経験があまりない人からすると「そんなにうまくいくものなの?」と思うかもしれませんが強力なBATNA『Amazonで買う』を使って失敗することの方が珍しいくらいです(笑)
最近はオンラインで購入することが増えて家電の実店舗に行くことも減りましたが「他店より安く」を掲げているお店もありますし積極的に交渉していきたいところです。
『相場を知る』には相見積もりが効果的
プレイステーション5のように希望小売価格がある商品なら相場についてあまり考える必要はありませんが、相場を把握しにくい商品やサービスもたくさんあります。
ガムランボールを5000円で買ってしまうような話は、決して海外だけのことではなく日本国内でも日常的に発生しています。同じようなことは、買い手が相場を知らなければ簡単に成立してしまうのです。
金額が大きい商品やサービスを購入する場合は、相見積もりが効果的です。
大抵のものは価格.comで調べることができます。1つの商品に対して複数のショップ・会社を比較することで、相場よりも高いお金を払ってしまうことを防ぐことができます。
引っ越しの見積もり
ここでは「引っ越し」の相見積もりについての実体験をお話します。引っ越しの相見積もりを申し込むとメールや電話のラッシュが来るので、万人におすすめというわけではありませんが活用できる余地はあると思います。
どこの相見積もりサービスを使うかは、あまり関係ないと思います。それよりも相見積もりを取った後に交渉をすることが重要です。
価格.comの相見積もりでは、地域の引っ越し屋と、大手の引っ越し屋を合わせて複数社に対して同時に情報を送信できます。今回は6社でした。
地域の引っ越し屋は、運ぶ荷物の種類や移動前の住所、移動先の住所などの情報のみで見積もりを出してくれます。
一部の会社から電話がかかってきましたが、料金の目安だけ聞いて保留にしておきました。おおむね5万円〜7万円といったところです。
それに対して、大手の引っ越し屋は訪問見積もりが必要だったので、訪問のスケジュールを調整しました。休日の午前にアート引っ越しセンター、午後にサカイというスケジュールにしておきました。
アートさんが来て、出てきた見積もり金額は98,000円でした。
大手は高いだろうなと思っていたこともあり予想通りではありますが、難色を示したのがすぐ伝わったようでこちらから交渉を切り出す前にアートさんの方から「他社の見積もりはどうでしたか?」と聞かれました。
この交渉におけるBATNAは「最安の会社を選ぶ」ことでしたから、正直に最安値である5万円の会社を検討していることを伝え、午後にサカイさんも来ること、5万円代なら即決することを伝えました。
地域の引っ越し屋を使いたくないわけではありませんが(そんなことを考えていたらそもそも相見積もりを取りません…)引っ越し先が購入した戸建ての家だったこともあり、同じような金額なら壁を養生で保護してくれる大手に頼みたいと考えていました。
この結果、55,000円まで下げて頂くことができました。98,000円 → 55,000円ということで、40%以上の値引きに成功しました。
このように、相見積もりを取ることは『相場を知る』効果と、それ自体が強力なBATNAになるというメリットがあります。
引っ越しでも相手のWinを考える
交渉における2つめのキーポイント『必ずWinWin』も忘れてはいけません。即決という条件を付けなければ、アートさんが出した金額を使って午後にサカイさんと交渉できてしまいます。
交渉が成功すれば契約を確実に取れるという相手にとってのWinを用意してあるのも、重要なポイントの1つです。
また、ここで強気な交渉ができたのは以下のような条件が整っていたことも理由の1つです。
- 1月中旬という閑散期の引っ越しである
- 平日の引っ越しである
- 時間帯を指定しない
僕が契約しなければ、アートさんにとってはお客が付かない可能性の高い日程でした。そして時間帯を指定していないので、もし同じ日に他のお客が付いた場合でもスケジュール調整しやすいです。
「他社と契約する」という全く同じBATNAを持っている場合でも、繁忙期の休日であれば「値下げ交渉しないお客で埋まるかも」と思われて交渉が失敗する可能性もあります。
「契約を取れる」こと自体がWinであるからこそ、交渉が上手くいったのだと思います。
家のリフォーム
この経験をした後も、家のリフォームで
最初に見積もりを取った会社で60万円
↓
2社目で見積もりをしたら45万円
↓
3社目で40万円
↓
3社目の結果を2社目に伝えて交渉したら35万円
なんてこともありました。相場を知ること、交渉をすることは得をするためというより、損しないためにも必要不可欠であることが分かると思います。
海外旅行は視野を広げてくれる
お話してきたように、僕が日常の中で交渉を使うようになって続きの記事でお話するように給与交渉で年収100万円アップまでに至ったのはインドネシアのバリ島へ行ったことがきっかけでした。
『BATNA』というワードを知ったり『7つの習慣』を読んでWin-Winについて真剣に考えるようになったのは後日ですが、やはりガムランボールを相場よりも高く買ってしまった後悔が全ての始まりでした。
その時は本当に悔しかったのですが、1万円にも満たない金額を払って、結果的に100倍以上になって返ってきているのだから、安い勉強代ですね(笑)
海外旅行をしたらこういう事が必ず起こるというわけではないですが、やはり視野を広げるきっかけになると思います。
アメリカにも行ったことがあります。面白いポイントはたくさんありましたが、暮らしぶりについては日本とさほど変わらない印象です。
視野を広げてくれるという点では日本と同じ先進国ではなく、インドネシアのような東南アジアを含む、これから成長していく国へ行くのも面白いかもしれません。物価も安いですしね。
今はちょっと時世的に難しいかもしれませんが、まだ海外旅行をしたことのない方はぜひ検討してみて下さい。
まとめ
シンプルに「交渉における3つのキーポイント」を守っていただくだけで、交渉に成功する可能性をグッと上げることができます。
- 相場を知る
- 必ずWin-Win
- BATNA
交渉における3つのキーポイントを守れば、恐れることはありません。ぜひチャレンジしてみて下さい!
続きの記事では、エンジニアの僕が転職もすることなく給与交渉で年収100万円以上アップした話をしています。興味のある方はぜひこちらもチェックしてみて下さい。